食べ物が心身を作っている。


秋の収穫作業も一通り終了し、ひと段落しました。いつの間にか玄関先のもみじ(ヤマモミジの一種だと思います…)も色づき、落葉し始めました。


軒下には、漬物用に干し始めた大根が下がり、冬の支度も着々と進んでいます。これからの新潟は、しとしとと降る冷たい雨と、雪おろし雷によって、少しづつ冷やされ、本格的な冬を迎えます。

 寒い新潟ですが、雪を愉しみ、家の中では、夏場にためておいた薪を燃やし、暖をとっています。ゆらゆらと燃える火を眺めながら、今年を振り返り、今後の作戦を練る。
なかなかイイ時間です。
日本経済新聞(11月25日)によると、世界の多国籍企業(ビッグ6)で、農薬と種子の65%のシェアがあるそうです。
それぞれの売り上げが約1兆円越え…。毎年の研究費だけでも10億ドル(1000億円超)を投入し、効率化という名の遺伝子組み換え技術などを研究しています。

大義は、人口増に見合うだけの食糧増産をし、貧しい人々を豊かにするため…だと思いますが、現実は、貧しい人はもっと貧しく、豊かな資本家だけが豊かになっていきます。さらにその代償として、アマゾン等の熱帯雨林は切り開かれ、効率最優先の農業が人間を含めた生き物を生きにくくしています。
本来、命を育むべき産業である農業が金儲けだけのモノサシではかられると思うと…ぞっとしまっす。

食べ物は、人間の身体をつくり、生きるエネルギーを生み、心を支えます。大切な自分の心身を作ることに10円安いことがそんなに重要でしょうか?
むしろ、いかに健康になれる食料を持続的に生産出来るか…ことにこそ興味と感心が集まって欲しいものです。私たち農業者も世間の流れに迎合するだけではなく、バランスの取れた情報を発信するべきだなと感じております。