農業と農業協同組合(Japan Agricultural Cooperatives)。

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今朝の新潟日報の朝刊。
今年は、自民党も本格的に農協改革に取り組んでくるだろうということで、特集記事。県内の25JAの組合長に「中央会は必要か?」と聞いたらしい…。
答えは、24JAが必要、1JAが、東京になくてもイイがどこかに必要。と答えたそうな。そんなの聞く前からわかりきったこと…。私も、新潟日報から記事にするから…と聞かれれば、言えないこともあります。

そもそも、農協法の第1条には、こう書いてあります。
この法律は、農業者の協同組織の発達を促進することにより、農業生産力の増進及び農業者の経済的社会的地位の向上を図り、もつて国民経済の発展に寄与することを目的とする。

戦後、発足した農協。激動の食糧難時代には、米100万トン運動を展開し、米の増産を図りました。そこから高度経済成長期へ…労働力は農村から都市部へ、金の卵と呼ばれました。その卵は、農業の近代化によって生み出された労働力のことです。農村地域の劣悪な生活を向上させようとJAが奮闘し、農家にとってなくてはならない組織だったことは間違いありません。
しかしその後、社会が成熟するにつれて農家(組合員)の高齢化と減少はとまらなくなりました。この時に、農協の事業規模を縮小していけば何の問題もなかったように思う。しかし、JAは農家以外の準組合員(出資すればだれでもなれる)を大幅に増やし、事業を拡大し続けていった。結果、農協はもう、農家の方だけを向いた組織ではなくなっている。それは間違いない。

ただ、無くなってもいいのかと問われると、現時点で私には必要だし、社会にとっても必要だから存在しているのだと思う。必要が無くなれば必然的になくなるものかと…。
現在の議論は、農協が持っている基盤は、他の業界から見たら、とっても美味しそうな果実なのかと…金融(貯金・共済)は特に…。だから大義名分をつけて解体させたいのかと思う。決して農家のためではない。

産業競争力会議で当時の某コンビニチェーンの社長が「日本の農業をダメにしているのはJAではないですか」という意見。それも経済性一辺倒のモノサシで測ればその通りかと思う。じゃあ、ローソンファームがどうするか?地域の農業生産法人をローソンファーム化し、ロイヤリティで稼ぐビジネスモデルを農業界に持ち込むだけですよね…。それじゃあ、日本は豊かになれないんじゃないかなぁ。直感だけど…。
それより、地球が温暖化していっているのかは懐疑的な部分も残されているが、日本が人口減少局面に向かうのは間違いない。ならば、肥大化したあらゆる分野の組織でスクラップ&ビルドが促進されるべきだ。それには、まず制度を作る政治家と公務員が人員を3割くらい減らして、範を示さないと…そしてJAは、農協法1条の精神に原点回帰!