てっか豆のこと

昨年から「てっか豆」の製造販売をしています。
「てっか豆」とは、新津に住んでいる人でしたら、心あたりのある方もいるかと思いますが、
タカツカ農園と同じ町内というか、すぐ裏手の道沿いにあるお店。近所の人がちょっとお買い物に行く酒屋さんというか、今でいうコンビニのような個人商店。そこのおばあちゃん手作り惣菜の一つであり、看板商品でした。おばあちゃんが一人で切り盛りするお店でしたので、もうそろそろ体力もなくなってきたしと。。お店を閉めることにしました。
でも、この「てっか豆だけは伝え残したい」との相談を受け、近いというヨシミもあり私が受け継ぐことにしました。
さて、作り方を教わろうと、お邪魔いたしましたが、おばあちゃんの長年の勘に頼っているためレシピもなく、ともかく見て覚えるという状態。
一人でやって見てもなかなか忠実に再現することが難しかったのですが、やっと今年になり安定して再現できるようになってきました。

教わりながらおばあちゃんが話してくれたこと。
この「てっか豆」はおばあちゃんがお姑さんから教えてもらったもの。
てっか豆を揚げる鉄鍋は、コゲがこびり付きたまに旦那さんがゴリゴリと削ったりしてくれたんだよと、旦那さんも少し前に亡くなっているので、どこか懐かしそうに・・・。

伝えたいと思ってくれたおばあちゃん。
継ぐことにした私。
少しずつ変化しながらも、人から人へと繋がっていくもの。

個人商店のお惣菜の一つだけれども、伝えていくことの大切さを教わりました。
私もきっと通過点。この後も繋がっていくことを思いながら。
長く伝わる思いも乗せて、一つの商品に。

つくること・たべること・つなぐこと